HSK5級対策-HSKおすすめ勉強法や参考書
中国語能力を確かめるためのテストにHSKがあります。
HSKは、中国政府認定の中国語能力試験で、日本だけでなく世界中で中国語運用能力の公的証明として使える資格です。
初級レベルの1級から上級レベルの6級まで6段階に分かれています。
中国語を勉強し始めた人から、ビジネスや大学で使う人のレベルまで、幅広い中国語学習者を対象とした資格です。
この記事では中級レベルのHSK5級の試験勉強の方法とおすすめな問題集をご紹介します。
HSK5級対策-HSKおすすめ勉強法や参考書
HSK5級を受験するということは、中国語の基礎はマスターしていらっしゃる方かと思います。そのため、まずは過去問に取り組み、問題形式を理解して、その後に文法や単語、リスニングなどの練習をしながら、実戦形式の問題集に取りかかるとよいかと思います。
過去問でおすすめな問題集は『中国語検定HSK公式過去問集5級 2021年度版 』です。
HSKを実施しているセンターが書いており、問題とその解説のみならず、試験当日の流れも記載されていますので、初めてHSKを受ける人でも試験の流れが想像しやすくなると思います。
まずは、この問題集を1回解き、試験の流れや内容、自分のレベルを確認してください。その後、一通り文法や単語を勉強したら、再度こちらの問題集を3回り解いてみてください。問題集にわからない単語や文法が出てきた場合はその都度覚えるようにすると良いかなと思います。
HSK5級の出題範囲
HSK5級では、リスニング問題、読解問題、作文の3つのパートからなっています。配点はそれぞれのパートで100点、合計300点です。5級6級では、スコア表には合否は記載されず、点数が記載されます。なお、5級合格基準は、6割の180点とされています。
HSK5級は大学の週3日、4日学んで約2年間勉強したレベルです。「中国語の新聞や雑誌が読めるだけでなく、中国の映画やテレビも観賞でき、さらに、中国語でスピーチすることができる」(HSK公式ホームページより)ことが求められています。
出題範囲は、単語約2500語です。単語は、中・上級用の問題集を1冊覚えれば大丈夫でしょう。
リスニング問題
リスニング問題は約30分間で、短い会話の内容に関する問題、まとまった長さの会話や文の内容に関する問題の2パートに分かれています。マークシート形式です。
問題集の音源を何度も聞いて、ディクテーションをするなどして繰り返し練習しておくとよいでしょう。
読解問題
読解問題は40分間で、空所補充問題、文の内容に関する問題、長文読解問題の3パートに分かれています。マークシート形式です。
こちらも対策問題集を3通り解くなどして、繰り返し練習しておくとよいでしょう。
作文
作文は25分間で、語句の並び替え問題と作文の2パートに分かれています。記述形式です。作文は、2題に分かれています。1題目は、単語が与えられ、その単語を使って80字程度の中国語で作文する問題。2題目は、写真が与えられ、80字程度の中国語でその写真に関する作文をする問題です。
1題目は、5つの単語が与えられます。それぞれの単語を使って1文の短文を作ります。その後、それらの短文を組み合わせて80字程度の文にすればよいです。
2題目は、写真が与えられ、そのれについて作文します。過去の写真の例として、「ウォーターサーバーの前で会話するスーツ姿の男女」の写真が出題されたことがあります。何から書けばよいか迷った場合は、以下の順番で記述していくとよいかと思います。私は実際に、HSK5級を受験したとき、以下の順番で作文しました。
①登場人物の説明、紹介(誰の目線で作文するかを決めておく)
②いつのことか
③どこで
④だれと何をした
⑤なぜそれをしたのか
⑥感想
⑦今後どうするか
対策問題集を3通り解いてみるなどして、練習しておくとよいと思います。
HSK5級の勉強方法
ここからはHSK5級合格に向けた勉強方法をご紹介します。
勉強方法は下記の6つです。
・過去問を解き、問題の傾向を把握する
・単語を覚える
・総合問題を繰り返し解き、文法などを覚える
・リスニングを練習する
・作文の練習をする
・会話の練習をする
過去問を解き、問題の傾向を把握する
まずは過去問を解きましょう。上でも紹介したように、HSKの5級を受験するということは、中国語の基礎はマスターしていらっしゃる方かと思います。そのため、まずは過去問に取り組み、問題形式を理解して、その後に文法や単語、リスニングなどの練習をしながら、実戦形式の問題集に取り掛かるとよいかと思います。
過去問でおすすめな問題集は『中国語検定HSK公式過去問集5級 2021年度版 』です。
単語を覚える
HSK5級に出題される単語は、『音声ダウンロード 品詞別・例文で覚える HSK基本語彙 5級-6級』を1冊勉強すればよいかと思います。
5級から6級対策ですので、5級には少し難しい単語も記載されていますが、予習のつもりで確認しわからない単語は覚えていくとよいかと思います。また、例文も記載されていますので、作文の練習として例文もそのまま覚えてしまうとよいです。
音声ダウンロード 品詞別・例文で覚える HSK基本語彙 5級-6級
総合問題を繰り返し解き、文法などを覚える
総合問題でおすすめの問題集は、『HSK5級トレーニングブック[読解・作文問題篇]』。こちらの問題集を3通り解いて、わからない文法や単語をその都度覚えていくのがおすすめです。
合格奪取! 新HSK 5級 トレーニングブック [読解・作文問題編]
リスニングを練習する
HSK5級のリスニング対策としては、中級~上級レベルの中国語に慣れることが大切です。まずは『HSK5級トレーニングブック[リスニング編]』のCDを聞きながら、毎日音読するのがおすすめです。
音読をすると、口を動かすため、頭に音が残りやすいですし、CDを聞くことで中国語の音やリズムに慣れることができるようになります。
慣れてきたら聞いた音を文字に起こす「ディクテーション」や聞いたことを何も見ずに発音する「シャドーイング」をして、中国語に慣れる練習をするのがおすすめの勉強方法です。
その後、対策問題集や過去問を解いた際にも音源データを繰り返し聞き、「ディクテーション」や「シャドーイング」をします。
HSK5級のリスニングの練習はこの方法が一番おすすめです。
合格奪取! 新HSK5級トレーニングブック [リスニング問題編]
作文の練習をする
HSK5級の試験には作文問題があります。こちらは、2パートに分かれており、第1問は与えられた5つの単語を使って80字程度で作文する問題。第2問は、写真が与えられ、それを説明する作文を80字程度でする問題です。先ほど紹介した単語帳の基本文を覚えたり、総合問題集や作文問題集で繰り返し練習したりするとよいでしょう。
会話の練習をする
HSKはリスニングと筆記試験ですが、別で会話試験もあります。また、HSKのみを受ける場合でも会話の練習も大切です。
会話は早いうちから練習した方が身につくので、HSKを受験するのをいい機会と捉えて会話練習も進めるのがおすすめ。
まずは中国語で自己紹介ができるように、名前の言い方、好きなものの言い方、勉強しているものなどを中国語で言えるように作文をし、繰り返し練習しましょう。
また、問題集などで学んだ会話文も使えるように繰り返し音読しましょう。
その後、オンライン語学教室などで中国語会話をするのも練習に最適。
最近ではオンライン英会話教室がリーズナブルな価格で質の高いオンラインのレッスンを用意しており、オンライン教室を利用することで、中国語会話の練習を効果的に行うことが可能です。
読み方(ピンイン)を学び、簡体字を読めるようにする。
中国語にとって、発音はとても大切な要素です。
HSK5級レベルを受験される方は基礎は身についていると思いますが、もしも点数が伸び悩んでいるという方がいらっしゃれば、ぜひ発音を復習されるといいと思います。
おすすめの教材は、『CD3枚付 日本人のための 中国語発音完全教本』です。
中国語の発音とピンイン、わかりやすくグループ分けして解説されています。
また、付属のCDもあるため、音を聞きながら発音とピンインを学んでいくことができます。中国語はまずは発音とピンインが大切なため、この1冊を使って学ばれることをおすすめします。
おわりに
この記事では、HSK5級の勉強方法とおすすめな問題集をご紹介しました。
検定の合格を目指して学習することも、語学力向上における大きな助けとなると思います。ぜひHSK5級合格を目指して学習してみてください。